麻田雅文『日ソ戦争 帝国日本最後の戦い』(中公新書)が、第26回読売・吉野作造賞を受賞しました。
1945年。満洲・朝鮮半島・南樺太・千島列島で行われた第2次世界大戦最後の全面戦争は、8月15日の玉音放送後も続きました。シベリア抑留、中国残留孤児、北方領土問題――これらの問題の起点でもある「日ソ戦争」については、ソ連の中立条約破棄、非人道的な戦闘など断片的には知られてきたものの、本格的な研究が始まったのは今世紀に入ってからです。本書は新史料を駆使し、米国のソ連への参戦要請から各地での戦闘の実態、終戦までの全貌を描き出します。